ユニバーサルデザイン同夢

同夢の視点  
2007年 2006年 2005年 2004年


同夢の視点(2007年)

活動しているのは・・いつも同じ人? (8月25日)
人が集まらない・・」
「難しいことばかりやっているからだ」
「いや、難しいことなんかしてない。同夢だけでなく、他の団体が企画する講
座も人が集まっていないようだ」
「それだけではない。いつも同じ人が参加しているのでは・・」
そういえば、私が参加する講座や会議では集まる人が少ないだけでなく、同じ人と出会うことが多々ある。自分の意思でなく、時には「動員」という形で参加することもあるが、自分が「知りたい・学びたい」と関心のあるテーマを選択して参加している。そして、出会うのはいつも同じ人たちが多い。
 ボランティア活動にも似たような現象がある。同夢はボランティアに支えられて、活動をしている。ボランティアとは自分の意思にもとづく行動で、義務や他の人に強制されたものではない。その活動理念に共感して集まり、仕事や学校などとは違った出会いやテーマをとおして学ぶことでつながり、気づきや感動などがある。1995年1月17日の阪神・淡路大震災時に、全国各地から集まったボランティアが救援活動をしたことを契機に、ボランティア活動への関心と期待が高まったといわれている。
                                    
 ボランティア活動への参加は時間的な余裕があるからしていると思われがちだが、決してそうではない。同夢の会員は同夢の活動だけに参加している訳ではない。仕事や子育て、家庭の用事などを抱えながらも、地域や他の団体の活動に参加している人が多い。地域のつながりを大切にしたい、社会の役に立つことをしたいという思いがあるのではないだろうか。やはり、さまざまな活動にかかわっているのはいつも「同じ人」になっている。
 もし、時間的に余裕があったとしても活動に意味を見出せなければ参加しないのではないか。参加したとしても続かない人が多いからだ。自分で考えること。活動することの意味を自分の中に落としていかなければ、それは「無償の単純な労働」でしかない。
同夢では事業ごとに、参加した人たちに感想や意見を書いてもらうことにしている。一言でもいいから気がついたことを書くことで、活動を振り返ることができる。自分にとって活動することの意味は何なのか。何をしたいのか。また、何をするべきなのか。それがこれからの活動にもつながっていくからだ。残念ながら、それをしない人の中には何のために活動しているのかがわからなくなり、言われたことをしているだけという悪循環を繰り返していくことになる。
 「何のために・・何をめざしているのか」と自分自身に問いかけることで、軌道修正しながら活動を継続していくことが大切である。ひとりでも多くの人たちに「ボランティア」を自身のライフワークのひとつとして位置づけ、活動していただけることを期待している。  (孫 美知)

 ☆ボランティア活動をはじめとする市民が行う自由な社会貢献活動としての特定非営利活動の健全な発展を促進するため、1998(平成10)年に「特定非営利活動促進法」が施行された。
三重県のホームページ上では494の法人が名前を連ねている。
(2007年8月現在。認証取り消し、解散、未登記も含む) 

ユニバーサルデザインのまちづくり推進計画(7月25日)
 2006年12月20日「高齢者・障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリ−新法)」が施行されました。新法は、ハ−トビル法(1994年、高齢者や身体障害者などが使う建築物のバリアフリ−化を進める)と交通バリアフリ−法(2000年、駅・鉄道車両・バスなどの公共交通機関と駅などの旅客施設周辺の歩行空間のバリアフリ−化を進める)を統合・拡充したものです。高齢化や障害者が自由に社会参加できるように、建築物、公共交通機関、公共施設などを対象にバリアフリ−化を推進し、「心のバリアフリー」を促進しています。
1990年代、少子高齢化の進行やノーマライゼーションの理念が浸透していく中で、広域的自治体では「福祉のまちづくり条例」を策定していきました。三重県でも1999年4月に障がい者、高齢者等を始めとするすべての県民が自由な活動や平等な社会参加ができる社会の実現を目的に、「三重県バリアフリーのまちづくり推進条例」を施行し、さまざまな取り組みを進めてきました。

 21世紀に入り、超高齢化の進行、男女共同参画社会の実現、在住外国人との共生、多様な価値観の尊重など、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。県の総合計画「県民しあわせプラン」では、多様な主体と協働して新しい時代の公を担う社会をめざしています。また、本年3月に改定された「人権施策基本方針」ではすべての人の人権を、同年3月に策定された「国際化推進指針」では多文化共生の視点をもって「ユニバーサルデザインのまちづくり」を進めていくことが明記されています。

  「バリアフリーのまちづくり推進条例」もこの3月に、多様な人たちの参画をめざすユニバーサルデザインの考え方を取り入れた「ユニバーサルデザインのまちづくり推進条例」に改正し、推進計画を策定しました。計画では、@ユニバーサルデザインのまちづくりは高齢者や障がい者という特定の人のためにだけに取り組むものではなく、すべての人のためにあること。Aまちづくりやものづくり、サービスなどは利用するさまざまな人たちの立場に立って考えることが大切であること。この2つの考え方に基き、多様な人たちが協働して具体化していくものとしています。

 同夢も昨年から住民に参加の呼びかけをして、伊賀市と協働で市内の公共施設調査をしています。施設が利用する人にとって、「使いやすいのか」というユニバーサルデザインの視点で調査することにより、さまざまな立場の人たちのことを大切にしていく活動をしています。また、「ひとにやさしいとは」をみんなで考える紙芝居づくりと上演活動、多文化共生や移動制約者の支援をしているNPOなどともネットワークを作り、「自己実現できる社会」をめざして、連携・協力し合っています。今後も推進計画にも期待されているように、ユニバサールデザインのまちづくりを実践していく担い手として、地域に根ざした活動をしていきたいと考えています。
                          (孫 美知)

子育て支援(6月25日)
 超少子高齢化社会が進んでいますが、みなさんは、昨年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に生むと子供の数を推計した値)が1.32人となり、0.06人上昇したということをご存知でしょうか。子どもを産み、育てる環境が整い始めているのでしょうか。

 家族形態が変化し、夫婦と子ども、母親(父親)と子どもという家庭が増加しています。隣近所との付き合いや他人とは必要以上に関わらないというように、人間関係が薄れてきている中で、子育中の母親が子育てについて気軽に相談できる人や仲間が身近にいないことで、孤独感に襲われ、子育てに対する不安やストレスを感じている人が多いといわれています。
国では平成27年までの時限立法ではありますが、平成15年に「次世代育成支援対策推進法」を策定し、子育て支援事業の推進を始めました。厚生労働省のホームページには子育て支援として、「つどいの広場」「子育て支援センター事業」「生後4ヶ月までの全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)」「育児支援家庭訪問事業」「ファミリ−・サポ−ト・センタ−」「放課後児童健全育成等(放課後児童クラブ)」などの事業を挙げています。
 
 伊賀市でも、子どもを遊ばせながら子育ての悩みや不安などを相談できる「子育て支援センター」、育児の援助を受けたい人(依頼会員)の要望に応じて、子育てのお手伝いができる人(提供会員)を紹介し、相互の信頼と了解の上で一時的に子どもを預かるシステムの「ファミリ−サポ−トセンタ−」、小学校低学年の子どもを放課後から午後6時まで預かる「放課後児童クラブ」、病気のため、保育所(園)などでの集団生活が困難で、家庭でも保育できない子どもを一時的に預かる「病児保育室」などを開設し、多様な形の子育て支援を進めています。
 しかし、急速に子育て支援事業を進めていったことで、場所や支援人員の確保という形を整えることになりがちな側面があるように思います。支援を求めている人たちは、@事業を知らない。A利用の仕方がわからない。B利用しにくい。C利用者が必要としている事業ではない。など、十分に活用されてはいないようです。子育て家庭を取り巻く環境はさまざまで、子育てに対する価値観も多様化しています。一口に子育て家庭といっても、共働き家庭や母親(父親・祖父母など)が子育て中心になっている家庭など、その家庭によって必要としていることが違います。今後は子育て支援事業の需要と供給の関係などの問題点を整理し、本当に必要な人に、必要とされている支援ができるようにしていくことが求められるのではないでしょうか。
 同夢も、だれもが【子どもを生み育てることに喜びを感じることができる(ユニバ−サルな)社会を目指して】子育て支援の一端を担っていきたいと思っています。
(孫  美知)

■子育て支援について、生涯学習e辞典では「子どもを産み育てるための資源(人、物、金、情報など)を提供することである。育児支援ともいう。子育て支援事業は、行政(国、都道府県、市町村)、企業、医療従事者(医師、看護師、保健師、助産師など)、大学、社会教育施設(公民館、図書館など)民間団体やNPOなどによって行われる子育て支援を目的とした継続的な行為の総体のことで、子育て(育児)支援サービス、子育て(育児)支援活動という用語が使われることもある」と定義しています。■


マイノリティ(少数派)(5月25日)
みなさんは「マイノリティ」ということばを聞いたことがあるでしょうか。マイノリティとは、社会的に数の少ない、発言力の弱い集団で「少数派」といい、同義語は社会的弱者です。(少数派=社会的弱者といえるかどうかという疑問があり、社会的弱者という定義もよくわからないのですが)一般的に日本の社会の中で、マイノリティといわれているのは障がいのある人、同和地区出身者、在日外国人、アイヌ民族、同姓愛者、ハンセン病・エイズ患者などの人たちです。
 先日、あるテレビ番組に同性愛者であることを公表している女性が出演していました。彼女は自分が同性愛者かもしれないと気付いてから、「自分はおかしいのかもしれない」という自己否定と「自分のような存在はたったひとりなのかもしれない」という孤独感に何年も苦しんできたそうです。そこで、同じように悩んでいる人たちのためにも「ひとりではない」と自分が同性愛者であることを公表したそうです。

 性的マイノリティの人たちが、社会の中で自分らしく暮らしていくためにはさまざまな制度の壁があるそうです。例えば、同性愛者同士が一緒に生活をするために、住宅を借りようとする時に、家族向けの賃貸住宅を借りることができない。同性は戸籍上夫婦にはなれないので、どちらかが亡くなったときに遺産を相続できないことなど。性的マイノリティの人たちが自分らしく生きることのできない壁を取り除くための政策作りをするために、この夏に行われる参議院選挙に出馬をするということでした。

 彼女は自分自身のことを、勇気をもって公表し、今後は社会の中で見えない性的マイノリティを「見える存在」にしていきたいと願っています。きっと同じように悩み、苦しんでいる人たちの中には救われた人もいたのではないでしょうか。「こんな生き方もある」と、とても真摯で潔い姿勢に私は好感をもちました。しかし、彼女のコメントに対して、番組にゲスト出演をしていた一人の女性が「少数の人たちのことで、もっと他に困っている人はたくさんいる。優先順位があるのだから(あなたたちのことは後?)」という内容の発言をされました。一人ひとりの価値観は違うので、彼女の主張をすべての人が正しいと捉えるとは限りません。でも、性的マイノリティの人たちを切り捨てるようなことばと一人ひとりの人権を尊重するのに優先順位などがあるのかと思うと、ゲストの発言には納得がいきませんでした。また、日本社会の中で性的傾向の問題はどちらかというとタブー視されていることが多く、そのことについて触れるのを心よく思わないことがあるのも事実ではないでしょうか。

 人間のもっている特性をカテゴリー(部門・領域)別に分けて、多数派(マジョリティ)・少数派というように分けていいものか。すべての人がしあわせになりたいと願っているのに、多数派といわれる人に優先権があるのか。あるとすれば、少数派の人権は誰が守るのでしょうか。

 いま、行政、学校、企業、住民自治協議会など、さまざまな場所で多様な団体が「人権尊重」の取り組みをしています。一人ひとりが抱えている問題はみんな違います。少なくとも、どのような問題でも耳を傾けることができる、大切なことだと思える、見えないものを「見ようとする」感性を磨くことを忘れないで欲しいと願っています。     (孫 美知)

同夢とは  (4月25日)
 同夢というNPOはどのように見られているのだろうか。周りの人たちに訊いてみたことがあります。「ハードのまちづくりに特化している。建築分野の専門家がいればもっといい」「活動を宣伝することが上手である」「まじめできちんとした活動をしている」というご意見をいただきました。ありがとうございます。
 バリアフリースタジオ「同夢」(任意グループ)から活動を始めて6年になりました。7年目(法人としては2年目)の活動をするにあたり、あらためて同夢について考えてみることにしました。 
 4月22日の総会終了後、2つのグループに分かれて、「同夢はどのようなNPOで、どのように見られているのか」について考えてみました。
「どのようなNPOか」
○専門集団(福祉、建築、医療)
○何事にも継続的(チャレンジ精神)
○各々の思いを持っている。
○代弁者(少数意見を反映)時代が要求していることを行動している。
◎先進的、先駆的
○仲がよい(チームワークがよい。団結力)
◎知名度が高い。
○代表のリーダーシップ
○ユニバーサルデザインの理念を多様な形で普及させている。
◎清潔である(透明性がある)
◎企画力がある。
◎活動的(バイタリティがある)
○ユニバーサルデザイン専門だけでなく、市民活動が社会に定着するしくみを大切にしている。
◎遊び心がない。
◎固い。
◎融通がきかない。
◎ひとりよがりなところがある。
「どのようなNPOと思われているか」
○専門性が高い。
○県の事業を行っていて固いイメージ。
○まじめ、完璧を求める。
リーダーシップ。
◎印は共通


M−GISを活用した子育てマップづくり(3月25日)
 人口減少社会が到来する中で、2003年7月に「次世代育成支援対策推進法」が制定されました。いま、地域や社会全体で次世代を担う子どもたちを育て、支えていくことが求められています。

 子育てをしている家庭が孤立することなく、だれもが子育てを楽しいと感じられる社会には、子育て支援を目的とした情報提供が必要不可欠ではないでしょうか。新しい情報をいち早く更新できるホームページは、最近では携帯電話からも簡単にアクセスできるようになっています。伊賀市では2005年3月に、伊賀市次世代育成支援対策地域行動計画「輝け!いがっ子応援プラン」を策定しました。子どもと子育て家庭が安心して外出できる環境づくりを進めていくために、情報提供の推進事業として「子育てバリアフリーマップ」の作成をあげています。そこで、同夢はマップの基礎資料づくりを目的に、2006年7月、三重県健康福祉部こども家庭室の「ささえあいくらぶモデル事業」に、「M−GISを活用した子育てマップづくり」を提案しました。

 2006年11月から12月にかけて、伊賀市内の子育てサークル(10サークル)の活動日に訪問して聞き取り調査をしました。子育てをしている人たちが、どのような施設の情報を必要としているかを知るために、利用している施設や利用しやすい施設、利用しにくい施設について聞きました。子育てサークルには子育てに専念している母親が集まり、子どもを遊ばせながら、さまざまな企画をとおして交流しています。近所に同じような年齢の子どもがいない。初めての子どもなのでどのように育てたらいいのかわからない。他県(市町)から伊賀市へ来ているので周りに知っている人がいない。などの問題を抱えている人もいます。また、子どもと二人で家の中に閉じこもりがちで、社会と断絶されているような孤独感を持っていることも知ることができました。

 「どのような施設を利用しているか」という問いかけから、多くの人が利用しているのは子どもを遊ばせることができる保健福祉センター・公園・図書館などでした。雨天時に行くことができて、遊具が揃っているか、なども利用する時の目安となっているようです。さらに、トイレ内にベビーチェア・ベビーベッド・子ども用便器がある。授乳室やおむつを替える場所がある。区画幅の広い屋根付きの駐車場などがあると使いやすいことがわかりました。利用しにくい施設は、駐車場が狭く、入口までの通路が車の通行が多く危険であること。授乳室やおむつを替える場所がない。トイレ内にベビーチェア・ベビーベッド・子ども用便器がない。などと利用しやすい施設と正反対でした。また、施設によっては子どもを連れて行くと、いやな顔をされることもあるようで、子ども連れに対する理解がないこと。さらに、使用制限があり、有料である。借りるための手続きが煩雑であることなど、施設運営面の利用のしにくさもありました。

 母親(家庭)は、一人で子育ての悩みを抱えがちで、心理的な負担も大きく、「子どもを連れている時に声をかけてくれ、手を差しのべてくれることがうれしい」という声を聞かせていただきました。私たち一人ひとりが子育てをしている母親(家庭)の抱えている問題に、関心をもち、理解を深めていくことが大切であると思います。

「子育てマップ」は施設情報中心ですが、三重県の地理情報システム「M−GIS」を使って、施設の場所がわかるようにしていきます。マップから施設のわかりやすさ、利用しやすさを発信していくことで、子どもを連れて外出しやすくなるのではないかと思っています。同夢は、子育て家庭が、自分らしく生きることのできる環境づくりをめざしていきます。                                              (孫 美知)   

子どもたちの・・いま、わたしにできること(2月25日)

2月7日(水)、伊賀市立青山小学校へ行かせていただき、大型紙芝居「ハチドリのひとしずく・いま、わたしにできること」を発表しました。発表を見ていただいた6年生から、感想をいただきましたのでご紹介します。

・いま、わたしにできること。人と仲良くすること。やさしく接すること。みんな(家族・友だち・近所の人など)とふれ合うこと。家の仕事を手伝うこと。でも、やっぱり「生きること」が一番大切だと思う。紙芝居の続き!鳥が少しのことだけど、いま、私にできることをしていて、だんだん一人、二人、三人・・とみんな自分のできることを実行していくのだと思います!感想!あんなに大きな紙芝居を使ってくれたので、すごく分かりやすかったし、みなさんの読み方が心のこもった言い方だったので、心に残りました。私も少しずつ、自分のやれることを実行していきたいと思いました。

・いま、わたしにできること。家族と仲よくなる。お兄ちゃんとけんかばかりしているから、あやまって仲よくなる。紙芝居の続き。ハチドリの勇気をもらって、森の仲間」全員で火を消したと思います。感想は紙芝居をしてくれたみなさんにすごく感謝します。ぼくはみなさんのおかげで、いま自分にできることがわかりました。今日は本当にありがとうございました。紙芝居、楽しかったです。

・ハチドリの言った「私は、私にできることをしているだけ」ということばで、森の動物たちが「そうだ。今、できることを考えよう」と気持ちを入れかえて、ハチドリの手伝いをした。みんな協力した。森の火は消えた。それから、みんなはやさしい心になって、仲よく、仲よく森を守っていった。終わり。ということになるはず!!絶対になるはず!!なぜかというと、みなさんの気持ちが私に届いたからです。この気持ちをずっと、ずっと、大切にしていきたいです。本当にありがとうございました。すてきなお話をありがとう。

・ぼくが考えた話の続きは、あれから、森にいた動物たちも、自分の森を助けたいという気持ちがあると思うので、クリキンディと同じように、今自分のできることをしつくして、森は守られてと思います。(守れて欲しい)ぼくはまだ子どもなので、体の不自由な人のために、何かを作ることはできません。だけど、ぼくでもできることはあると思います。例えば、体の不自由な人がいてもじろじろ見ないとか。もし、体の不自由な人を笑っている人を注意するとかです。だから、そんなことでもいいので、小さなことをしていきたいです。こんなことを考えられたのも、紙芝居とかをしてくれたからです。ありがとうございました。

・今、世界が温暖化などの異常気象、毎日食べる物がなくて死んでいく人、さまざまな悪いことが起きています。そう思うと、とても胸が悲しくなります。同じ人間なのに、その同じ人間を苦しめます。そんな世界はもう変えられないのかと思います。いま、わたしにできること。それは、ちょっとでいいから節約。それと人に思いやりをもつことです。みんながそれを心がけると、この世界は大きく変われる気がするのです。なので、話の続きはハチドリの一生懸命な姿を見て、みんなも水をかけて火事がなくなると思います。少しでいい。その「少し」がとても大きいものになることを私は信じています。ありがとうございました。

 残念ながら、102名全員の感想を掲載することができませんが、子どもたちは紙芝居の続きといま、ことを考えました。やさしい気持ちを発信していくことやまわりの人たちを大切にすることなどに気がついてくれたことを、心から感謝します。ありがとうございました。(孫  美知)


いま、わたしにできること (1月25日)
 同夢が活動を始めて、2007年4月で6年になります。施設や道路などのハード面の調査をとおして現状を知り、みんなが暮らしやすいまちづくりを提案してきました。しかし、2005年度から実施しているひとにやさしいまちづくり支援事業は、青山という地域で、地域住民と一緒に取り組んだソフト面のまちづくりです。地域住民が集まり、主体的に取り組んでいるものです。
 ひとにやさしいまちづくり支援事業では、地域の未来を担う子どもたちが「やさしさ」をどのようにとらえているのかを知るために、アンケート調査をしました。アンケート作成にあたっては小学校の先生を含む5人で検討委員会を組織し、アンケートの目的、設問、分析について議論を重ねました。伊賀市立青山小学校にアンケート調査をお願いさせていただいたのは、少子化の影響により3つの地域に分かれていた学校を統合したということが理由のひとつです。統合により、学校から遠い地域の子どもたちは、子ども同士歩いて学校へ行くということがなくなりました。校区が広がる事で、地域とのふれあいが少なくなり、人とのつながりが薄らいでいくのではないかと考えたからです。子どもたちには家族、高齢者、障害のある人などや地域との関わりについて問いかけてみました。
 アンケート結果から、自分が人に親切にしてもらったことや自分の言うことを聞いてくれることが「やさしい」ととらえる傾向が見られました。それは、やさしい人とは自分に何かをしてくれる人であるという「受身のやさしさ」のようでした。人と人とのつながりが崩壊していくような事件が多発し、社会問題にもなっている中で、いま、自分からやさしさを伝えることができる「ひとづくり」が求められているのではないでしょうか。地域住民が交流することで「ひとにやさしい輪」を広げていきたいと思い、参加の呼びかけをして、「ひとにやさしいまちづくり実行委員会」を起ちあげました。
 感性に響くような取り組みのひとつとして「劇づくり」を考えていた時に、人権劇に取り組んでいる名張市の「はっぴぃまーる」を訪問させていただくことができました。オリジナルな台本創りで心がけていることとして、主人公を演じる人が、自分の伝えたい文言を入れたセリフづくりをしているということを教えていただきました。実行委員会で、具体的にどのようなことをしたらいいのかと頭を悩ませていた時に、参加者のひとりからテレビで放映されていた絵本「ハチドリのひとしずく」の紹介がありました。絵本が伝えようとしているメッセージ「いま、私ができること」が、話し合いの中で、参加者が求めていることと一致しました。新たな台本を創り、その中に「いま、すぐにかえることはできないが、一人ひとりの積み重ねが社会を変えていく力になっていく」というメッセ−ジを自分たちのことばで織りこみました。「はっぴぃまーる」から聞かせていただいたことがヒントになり、みんなが共感できることを伝えていきたいという思いからです。また、参加者のひとりが中心になって紙芝居を創り、別のひとりが中心になって音楽を編集していきました。紙芝居をやりながら、メッセージを読み上げては意見やアイデアを出し合い、手直しをしていくという作業を繰り返していきました。参加者一人ひとりが「いま、私にできること」をを考えていくことで、一番身近な「自分自身」にひとにやさしいとは、人権意識を問いかける機会にもなったのではないでしょうか。
                                     (孫  美知)
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