名張市民活動公益実践事業に提案した「ユニバーサルデザイン情報提供事業」では、住民参加を求めて公共施設調査をします。2003年実施の施設調査では、三重県のバリアフリーのまちづくり推進条例・整備基準に基づいて、基準の寸法になっているか。設備があるかないか(駐車場、スロープ、手すりなど)などについて調査をしました。今回は寸法や設備の有無にはこだわらないで、利用者にとって使いやすい施設であるのかどうかに視点をおいて調査をしていく予定です。
事業実施に先がけて、6月に美旗市民センターで、摂南大学の田中直人教授に「人がやさしいまちづくり」と題して、ユニバーサルデザインのまちづくりについて講演をしていただきました。「社会にいるさまざまな立場の方が、お互いどうやって生きていくのか。どうやって支え合っていくのか。そういったしくみづくりも含めて、人がやさしいまちづくり」について、お話をしていただきました。講演では「すべての人がいきいきと自分らしく生きることができる共生社会」がめざすべきユニバーサルな社会であることも示唆していただきました。
10月に予定している調査説明会を前に、神戸市の取り組みについても勉強させていただくために、会員と名張市健康福祉政策室職員で訪問させていただきました。神戸市は8月17日から19日まで「第3回ユニバーサルデザイン全国大会」を開催する予定になっています。その準備にお忙しいにもかかわらす、ユニバーサルデザイン推進担当課長の三原さん自らが、住吉地域福祉センター、灘区役所を案内して下さり、お話も聞かせていただくことができました。
1995年、神戸市が「阪神淡路大震災」に襲われたことは周知の事実です。特に震災で大きな被害を受けた長田区では震災時の地域での助け合いの経験から、人と人のつながりの大切さを実感し、2001年7月「長田区ユニバーサルデザイン研究会」を発足しました。神戸で最初のユニバーサルデザインの取り組みのスタートでした。「社会福祉法人プロップステーション」ではチャレンジドの自立と社会参画・就労推進に向けた取り組みが進められてきました。また、「神戸婦人大学」でもユニバーサルデザイン学科を創設し、ユニバーサルデザインの学習に取り組む人が増えていきました。
2003年5月、神戸を世界一ユニバーサルなまちにしていこうと有志で呼びかけを行い、こうべUD広場(こうべユニバーサルデザイン推進会議)を発足させました。市民、事業者、行政が一緒にUDの勉強から始め、共通理解と目標のもと、「めざすべき目標や取り組むべき具体的な内容」をとりまとめ、呼びかけていくことにしたそうです。めざすべきユニバーサルなまち神戸の姿として、@互いに人権を尊重しあい、ひとり一人が当事者としてかかわっていきます A誰もが暮らしやすいまちになります B産業が活性化し、活き活きとしたまちになります の3点をあげています。
震災を契機に、福祉のまちづくりから「世界一ユニバーサルなまちをめざして」神戸市は多くの人たちとその実現に向けて、さまざまな取り組みを進めています。震災10年目の2005年、8月UD全国大会を開催します。神戸から、全国・世界へ「ユニバーサルなまちづくり」を発信していきます。同夢も全国大会のシンポジウムの中で、事例報告をさせていただくことになり、伊賀地域のユニバーサルデザインを発信してきたいと思っています。 (孫 美知)
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