沖縄は、健康に良い島野菜が豊富にあります。ところが、島野菜の名前は、本土出身者にとっては全く意味がわかならいものばかり!味の想像すらつかない沖縄の島野菜ですが、栄養価は抜群です。
名前からはどんな味なのかが想像つかない島野菜
沖縄のスーパーに行くと、メジャーなキャベツやニンジンなどの横に、堂々と、「これ何?」という野菜が鎮座しています。島野菜は奥が深く種類が多いのが特徴なので、一般的なスーパーでは、島野菜といってもかなり限定されています。
それでも、初めて見ると、これはどんな味がするのか、全くわからないものも多いです。
ハンダマ
ムラサキと緑のツートンカラーの野菜です。見た目から、確かに体にはよさそうな感じがします。
このハンダマは、和名では「水前寺菜」と呼ばれるキク科の野菜で、鉄分やカルシウム、カロテンなど体に良い栄養素がぎっしり詰まっています。
ただし、気を付けなければならないのが、お味噌汁に入れる時です。ハンダマは、加熱することによってぬめりが出るだけでなく、茹でると赤紫の色が出てきます。ですから、何も考えずに味噌汁に入れてしまうと、毒々しい見た目に変身します。
ンスナバー
本当にこうやって読むんです!最近では、沖縄のスーパーでも、和名の「ふだんそう」と表記することが多くなりました。
なんでも、野菜が不足していた終戦後の沖縄では、貴重な野菜としてよく食べられていたそうです。
このンスナバーですが、特徴は葉の部分にあります。肉厚でアクも強いのですが、見た目と反して実際に食べてみると柔らかい食感です。茎の部分は、シャキシャキとした食感がありますので、チャンプルーとして炒め物によく使います。
ウンチェー
元気の良い雑草が束になったような見た目なので、個人的には、なかなかチャレンジするまでに時間がかかった島野菜です。とはいえ、和名は「えんさい」といい、中華料理では青菜炒めの食材としても有名なので、慣れれば結構重宝します。
カンダバー
年配のご家庭では、食卓にちょくちょく登場します。ビタミンA・C・B1・B2が豊富なうえに、食物繊維が効率よくとれるため、整腸作用に良い島野菜として、昔からよく食べられてきました。
でも、実際に見てみると、ただの元気の良い雑草のように見えます。何しろ、カンダバーはヒルガオ科の植物ですからね。
見た目に騙されてしまいそうな島野菜
島野菜がブームになる前は、沖縄の島野菜で一番不思議な食材の筆頭には、ゴーヤが堂々のランクインをしていました。でも、栄養の豊富さと健康への作用が注目されるようになってからは、全国どこのスーパーでも見かけるようになってきました。
とはいえ、沖縄の島野菜には、まだまだ不思議なものがいっぱいあります。見た目では、これがどんな料理に変身するのか想像がつかないものを、ちょっとピックアップしてみます。
青パパヤ
フルーツとしてのパパイヤは味もイメージがわきますが、これが青パパヤとなると、一体どうやって食べたらいいのかわかりません。ですが、沖縄では、本当によく食べる島野菜の一つ。
何しろビタミンCが豊富に含まれているため、夏の沖縄を元気に乗り切るためにはなくてはならない食材です。
ちなみに、スーパーではすでにカットされている青パパヤがあります。こちらを使って調理をした方が、下処理の面倒が省けるので便利です。
モーウイ
茶色い皮に包まれた細長い物体が、モーウイです。名前からもなんとなく想像がつくとは思いますが、ウリ科の野菜で、和名は「赤毛瓜」といいます。切ってみると、断面はきれいな白い果肉をしていますので、わりといろいろな料理に使えます。
シカクマメ
もちろん、マメ科の野菜です。ただ、一般的な豆の見た目とあまりにも違うので、最初はかなり戸惑います。そのまま食べると、ちょっと苦みが気になりますが、軽く茹でるとサラダにも使えます。
どちらかというと、てんぷらにして食べるのが多いですね。
メジャーなあの野菜の呼び方も、沖縄ではちょっと違う
他にも、名前だけ聞いたら全く別の野菜を想像してしまうものもあります。
たとえば、キャベツは「タマナ―」、もやしは「マーミナー」などは、チャンプルー料理の定番ですので、「名前だけを見て料理を注文してみたらただの野菜炒めだった」という感想が出てしまうものも多いはずです。
でも、どれもが沖縄ではよく食べられる野菜たち。今度スーパーに出かけるときは、ちょっと変わったこれらの島野菜を、ぜひ見つけてみてくださいね。