那覇空港から車で15分程のところにある「とよみ大橋」を渡ると橋の下にジャングルのように見えるところがあります。なんだろうとずっと気になっていたので、行ってみました。
漫湖水鳥・湿地センターへのアクセス
モノレール「奥武山公園駅(おうのやまこうえん)」下車、小禄病院方面に進みます。ボウリング場のある交差点を左折します。左手に漫湖公園テニスコートが見えます。
とよみ大橋が見えたら、橋を渡らずに右の細い道を進みます。
ここがちょっとわかりにくいので、標識を確認してください。左手に見える白い建物が「漫湖水鳥・湿地センター」です。
漫湖は那覇市ですが、センターは豊見城市にあります。奥武山公園駅から歩くと15分くらいでしょうか。
センターの中に入りましょう
水鳥・湿地センターは「水鳥と湿地と人をつなぐ場所」として2003年に開館しました。意外と新しいんですね。受付で用紙に人数などを記入するだけで、入場無料です。
1Fは展示室もあって、漫湖のうつりかわりや漫湖で見られる水鳥や魚などの紹介されています。
2Fは図書コーナーやパズル、鳥が観察できる望遠鏡もあります。望遠鏡を覗くと白い鳥が見えました。コサギでしょうか。
漫湖(まんこ)という名前の湿地です
琉球王朝時代は、満々と水をたたえていて湖のようだったので「大湖(たいこ)」と呼ばれていました。1600年代半ばに中国からの使者の冊封使(さっぽうし)が「漫湖(まんこ)」と名付けたと言われています。
漫湖は国場川の淡水と海の海水の混じっている汽水域です。干潟に生息する魚やカニを食べる水鳥の飛来地で、渡りの中継地です。
1960年代に埋め立てにより干潟化が進みました。ジャングルに見えるのは、マングローブで、1990年代から植栽が行われていたものが広がりました。その後、マングローブが広がり過ぎてしまい、水鳥の飛来数が減ってしまったので、マングローブを伐採しました。
水質の悪化もありましたが、下水道を整備したりすることで、改善されてきています。紆余曲折を経て今日の姿があるんですね。
ラムサール条約登録の湿地です
ラムサール条約とは、正式名称「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいます。ラムサール条約は、単に水鳥の保護のみを目的としたものではなく、総合的な湿地保全のための条約であり、賢明な利用を義務付けていることが特徴です。
つまりラムサール条約とは、「人と生き物がが水辺で生き生きと暮らす」ための国際条約です。1999年に全国で11番目のラムサール条約の登録湿地に登録されました。沖縄県内には、漫湖を始めとして2012年現在、5か所のラムサール条約登録湿地が登録されています。
木道に出てみましょう
センター1Fの奥から、木道に出ることができます。木道はきちんと整備されていて、とても歩きやすいです。
湿地に降りることは出来ませんが、木道からも、水鳥や魚などの生き物を観察することができます。
ミナミトビハゼでしょうか。泥の上をピョンピョン飛び跳ねている様子がよく見えます。動きがかわいらしいです。
カニや小魚もいました。肉眼でもよく見えます。
那覇空港から15分程とは思えない程、自然豊かなところで、ありのままの生き物を観察することができます。清掃活動や展示などイベントも行われています。夏休みの自由研究にも良さそうですよ。ぜひ、親子で訪れて欲しいところです。
漫湖水鳥・湿地センターの詳細
- 住所:豊見城市字豊見城982
- TEL:098-840-5121
- 開館時間:午前9:00~午後5:00
- 休館日:毎週月曜日(休日の場合は翌日)、慰霊の日、年末年始